わずか74年後には、日本の人口が今の半数に減少すると見込まれるなか、“ふるさと熊野”を子や孫に残すために、私たちには今できることがあります。
個性豊かな文化を活かした魅力的なまちづくりも、移住する場所、住み続ける場所として人々をまちに惹き付ける大切な取り組みの一つのはずです。
熊野町は、筆産業とそれにより培われた文化芸術が息づくまちです。このソフトパワーを活かし、この地に住む人々がつながり、まちと文化を未来につなげるため、都市公園と観光交流拠点施設の建設を進めています。

筆の里工房の本館では、筆や文字文化に関する常設展示のほか、収蔵品又は借用した書画等の美術作品を企画展示する展覧会を催すなど、社会教育機関として、鑑賞を通じた教育活動を行っています。
こうした筆の里工房の博物館機能に加え、創作館では、来館者自身が制作者となり、身近な素材を使い、楽しく学びながら創作体験ができるプログラムを提供するなど、文化・観光施設としての機能を担います。子どもと子育て世代向けにも各種アートプログラムを催すほか、子どもの感性や主体性を育む〈遊び〉と、それらを通したふれあいと交流の環境づくりも併せて進めます。
子どもが夢中に遊ぶことができる機会、場所、時間、活動内容などで成り立つ「空間」は、子どもたちの感性的な経験を保障するうえで大切な要素です。創作館では、乳幼児を適齢とする木製玩具をそろえ、手触りや温もり、色や形、音や香りなど、自然木を用いて子どもたちの感覚に働きかけることで、さまざまな表現活動の素養を育みます。
子どもたちの主な活動空間


(活動のイメージ図)
●パステルホール
小学校の教室3部屋分で床暖房のあるホール。乳児と幼児のエリアを区分するなど、木製玩具などを用いた自由遊び空間の開設を予定しています。階段状の部分や2階から見守りができます。
パステルホールは、多目的の利用が想定されます。子どもの自由遊びのほか、夏休みの開放、各種イベントの開催、団体等への貸出し、社会見学児童の昼食会場としての使用など。


(家具配置のイメージ図)
●クレヨンルーム
主に子ども対象のアート教室会場になります。特注の木製テーブルと椅子を用いた、温もりが感じられる空間です。



(中庭での活動イメージ図)
●中庭(画像は人工芝施工前)
天気の良い日には、水遊びやリズム遊びなど五感を使った遊びや表現活動、イベントなどを楽しみます。
木製玩具の整備
安心・安全な玩具を整えるために
乳幼児期の子どもは好奇心が強く、また、いろいろな物を口に入れるなどの行動が見られます。そのため、命に関わるおそれのある誤飲事故や窒息事故を予防するほか、安全な塗料の使用など健康面での注意も必要です。(2025年「子供PSCマーク」表示の法令義務化)
また、手づくりの製品であるため発注者の要望に応じた製作が可能であることから、創作館用の木製玩具購入契約の手続きは、競争入札ではなく、優れた企画提案をした事業者を受注候補者に選定する公募型プロポーザルの方法を採用しました。
木製玩具提案内容 〈全体コンセプト〉
『筆の里』を五感で遊ぶ。熊野の魅力がつながる。
~伝統・自然・創造を育む、遊びが文化を継承する~
〇熊野町ならではの「筆文化」と「豊かな自然」を、子どもたちが遊びを通じて直感的に体験
〇遊びの中で地域への愛着を育む場を創出
〇3つのテーマで、持続可能な社会の実現と地域とのつながり、五感を通じた感性の育成
・素材の循環 ・暮らしの再現 ・感性の探求
「暮らしを遊びに、産業を体験に」 くまのマルシェエリア


地域の食と産業を疑似体験。地元の恵みを「収穫」「販売」し、「調理」する循環を学ぶ 。
(お店屋さんごっこセット・野菜収穫体験)
「遊びが、表現をひらく」 五感と感性の創造あそびエリア

【20種の「木の玉」プール】
多様な樹種に触れて地元の素材感を体感。(広島県産材・熊野町材)
ヒノキ・ヤマザクラ・ケヤキ・クスノキ・イチョウ・トチノキなど。
「まちを遊び、記憶に刻む」 くまのドライブエリア

神社や熊野筆の木製マグネットパーツで熊野の風景を自由に作り、車を走らせて遊びながら郷土への愛着を育む。
受注候補者からのひとこと

有限会社 一場木工所(三次市)
代表取締役 一場未帆 さん
私は小さいころから山や川、田んぼで日が暮れるまで遊び、父が経営する木工所で木に囲まれて育ちました。そうした原体験が会社の継承につながっています。
今回の提案は、山並みや自然、農作物、社寺、筆の文化といった熊野町の特長を、多様な樹種を使って表現するものです。
世代を超えて語り合いながら郷土愛を育み、同時に、創造力や共感力が高められる空間。木の香りや肌ざわり、樹種によるその違いなど、五感を働かせながら遊び、そばにいる大人のこころとからだをも癒してくれる空間。
そして、「木」という素材への興味から自然がもたらす豊かな恵みに気づき、それを活かす人が育まれる「場」になればと考えています。

保管中の榊山神社御神木を視察
創作館に配置する木製玩具は、この提案内容を参考に仕様内容を確定する手続きを進めています。施設オープンまでの納品を予定しています。
次回のお知らせ
ミュージアムのショップ、レストラン、カフェの魅力をお伝えします。
この記事に関するお問い合わせ先
産業観光課
〒731-4292 広島県安芸郡
熊野町中溝一丁目1番1号
電話番号:082-820-5602
ファックス:082-854-8009
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